大事なのは「何を伝えたいか。」

午後1:

・相談「グラフについて教えてほしい」

 

 

 

お便りや印刷物で、よく使用されるグラフ。

今日はそのグラフの作り方について相談いただきました。

 

結論から言うと、作り方というよりは選び方になりましたが。

 

ちょっと例を挙げながら解説していきます。

 

 

 

麺類の売り上げの表です。

ただこれだけ見ても、何を言いたいのかは伝わってきません。

 

では、このデータをもとにグラフを作ってみましょう。

Excelのおまかせグラフに任せると、こんなグラフを作ってくれました。

 

このグラフを見て、どんなことを思うでしょうか。

  • ラーメンが一番売れてて、そばが一番売れてない。
  • 今年は去年より売り上げが落ちてる。
  • 特にうどんの落ち幅が大きそう。

どれも正解です。

グラフ化することでいろいろな情報が見えてきましたね。

 

 

 

ですが、わざわざグラフを作り印刷物を作るという事は、何か訴えたいこと(目的)があるはずです。

何を訴えたいことによって、作るグラフが変わってきます。

 

今回の目的は「ラーメンが一番売れていることを訴える」ことだったので、

それを意識してグラフを変えてみましょう。

 

まずは、グラフを「100%積み上げ縦棒」に変えてみました。

 

このグラフは、総数がいくらであろうと割合で表すので、

元のグラフにあった「今年は去年より売り上げが落ちてる」という情報を与えなくなります。

結果、ラーメンが一番売れてるという印象のほうが大きくなりますね。

 

さらに、ラーメンを明るい赤に、それ以外の明度を落としてみましょう。

これで意識がラーメンに集中し、一番売り上げの大きい商品であることが伝わります。

さらに、凡例を省きその代わりに系列名と値をデータラベルで表示しました。

そしてラーメンのデータラベルのみ文字サイズを大きくしています。

 

ここまですると、作成者の伝えたかったことが見ている側にもほぼ伝わるでしょう。

 

 

 

この例はあくまで一例ですが、チラシやお便りなどの印刷物を作る際は、

何か伝えたい「目的」が当初は存在したはずです。

 

「当初は」と書いたのは、この手の仕事は「先月までも作ってたから」という

前例主義に基づき思考停止して作っちゃうケースが多いからです。

 

 

 

本当は作って配布した後で、では元々伝えたかったことがちゃんと相手に伝わっているかを

調査・分析しないといけないんですけどね。

 

 

 

体力と時間を使って頑張って作るのだから、ちゃんと効果のあるものを作りたいですね。